三重県四日市市にある社会福祉法人ひよこ会の【ことり保育園】です。

ことり保育園の保育方針


 

ことり保育園のめざす保育

ひよこ会の子ども像

  • 自分の要求をしっかりと持ち出せる子ども
  • 健康で生き生きと遊べる子ども
  • 豊かな感性と表現力を持った子ども
  • 仲間を大切にし、思いやりのある子ども
  • 自然に親しみ、自然を愛する子ども

各年齢の子ども像

  • 5歳児 ・すすんで友だちと遊ぶ子ども                                  ・よく考え作り出す子ども

  • 4歳児 ・仲良く遊べる子ども                                                       ・何でもやろうとする子ども

  • 3歳児 ・よく遊ぶ子ども                                                             ・自分のことは、自分でしようとする子ども

  • 2歳児 ・友だちの中でのびのびと遊ぶ子ども

  • 1歳児 ・見守られていきいきと遊ぶ子ども

  • 0歳児 ・みんなに愛されてすこやかに育つ子ども

食の子ども像

  • 食欲があり、食べることを楽しむ子どもに
  • 自分の健康にとって望ましい物を選んで食べられるように

2022年度(令和4年度)  ことり保育園のテーマ
『子どもを真ん中につながろう ことりの輪
~今の思いを語り合おう 大人も子どももみんな主人公~』

2017年の6月、ことり保育園は、たくさんの方に見守られ開園しました。それから5年。ひよこ会で大切にしたい保育を柱に、この環境、この地域で子どもの姿を丁寧にみつめ、0歳から5歳児までが自由に暮らし、その子らしい自信と主体性、思いやりの育つプロセスを大切にしながら『子どもが考え自分で決める、どんな思いも大事に育ち合おう』と、ことりの保育を積み重ねてきました。
そして2022年度は『子どもを真ん中につながろう ことりの輪~今の思いを語り合おう 大人も子どももみんな主人公~』をテーマに掲げ、ことり保育園は6年目を迎えます。
〈2年間のコロナ禍を経験した中で…〉
 昨年2021年度は、開園当時1歳だった子どもたちが5年間ことりで育ち、卒園しました。保護者はこの5年を振り返り「ことりで子どものやりたい思いを大切にしてもらえた。それと同じように、親のどんな思いも大切に受け止めてもらえた。だからこのおおたか組(年長児)親子の素敵な仲間、絆が生まれた」と伝えてくれました。本当に嬉しいですね。
 この2年間コロナ禍となって、今まで大切にしていた保育を思うようにできないことがたくさんありました。でも,
 このおおたか組の保護者は、職員と共に知恵を出し合い、延期したお泊り保育も保護者協力のもと3月に開催、子どもたちが「夕食の具材をお店に買いにいきたい」という願いを叶えるために『おやどり(保護者)のマルシェ(八百屋さん)』を駐車場で開いてくれたり、1月のみんなの会では、コロナ禍以前に楽しんでいたおやどり劇場を『おやどりもやってみよう』題し、コマ、けん玉、組体操を練習して子どもの前で披露してくれました。この親の姿は子どもたちに「どんな時でもみんなで知恵を出せば楽しさは創れる」「自分を表現することは恥ずかしいこともあるけれど、やってみたら楽しい」など親子での共感と共に、大切なものをことりに伝え、残してくれました。
〈子ども一人ひとりのやりたい思いを叶え合う保育って〉
 ことりが大切にしている『子ども一人ひとりのやりたい思いを叶える保育』ってどういうことなのでしょうか。
 一人ひとりの願いを叶えるなんてできるの?と一見感じますが、叶えるのは子どもたちであり、そのための話し合いが楽しいのです。昨年度のおおたか組(年長児)さんは年度初めに“おおたか組でやりたいこと”を何項目もあげ、「飛行機にのる・電車にのる」という願いだけは叶わなかったものの、後は全てみんなで叶え、その達成感と満足感を感じ、卒園していきました。また一人ひとりのやりたいことを伝え、みんなで叶える毎日は、自分のことが大切にされ、尊重される実感となり、その子らしさを認め合っていく姿となりました。また人の好きを知ることは、どんどん自分の興味を広げ、「やってみたい、やってみたら楽しかった」という意欲的な姿に繋がりました。
〈子どもを真ん中にみんなでもっとつながろう〉
 しかしこの2年間コロナ禍となり、少しずつ人とのつながりが希薄になりつつあることを感じます。ことりの保護者からも効率的に、簡素化に…という言葉が聞かれるようになりました。確かに感染を防ぐ観点からは大切なことですが、効率的にいかないのが子育てです。昔から「手塩にかけて育てる」と言ったものですが、大人が面倒、大変と思うことにこそ、心を育てる大切なものがあると感じています。
 また2年前卒園した保護者が「自由はいいけれど、学校へ行ったら座っていられるか心配」「決まったことを全員がするのはもっと必要では」と疑問を投げかけてくれたことがありました。でも卒園後、その保護者は「ことりで心を育ててもらえた、自己肯定感が育っている」と話し、もちろん、学校では座って決まった授業も受けているそうです。
 でも最近保護者から「布おむつ」「はだし」「薄着」「生活リズム」のことや「子どものいやに付き合っていたらわがままになるのでは」「けんかしたらまずごめんなさいじゃないの?」「YouTube、ゲームはよくないとわかっていても、みせるとおとなしいし、便利だし、子どもがやりたいというから」「習い事や、読み書きを早く習得しなくていいってどういうこと 学校で困るのでは」など悩みを聞くことも増えました。私たちはことりで大切にしている子育てや保育を、もっと保護者と共に考える必要があることを実感しています。学校教育とは、この6歳までの乳幼児期に大切にした育ちの土台の上に積み重なってこそ、真の学びになります。私たち職員も改めてそこを学習し直し、保護者と共に子どもを真ん中に、みんなで励まし支え合い『子育てをもっと大事に楽しむ』大切さを感じています。
〈 最後に…〉
 ことり保育園の暮らしをみていると、これから子どもたちが生きていく社会がこんな平和で温かな社会であってほしいと感じます。小さい時から外の世界に自分から興味を持ち、楽しみに向かっていく姿。振り返るといつもそこには温かな大人が見守り「いいことみつけたら教えてね 後からいくね。何かあったら帰っておいで」と信じ、応援する人の存在。その平和な社会には、憧れがあり、困った時には手を差し伸べてくれる子どもや大人の優しさが溢れている、自分の好きな場所、必要とされる居場所がたくさんあり、その安心の中で、自分で決め、自分でやれた、みんなが力をくれた、その達成感こそが、自己肯定感と他者への信頼を豊かに育くんでいくのではと思います。

≪ことり保育園では各クラスで保育テーマを決め一年間、保育に取り組んでいきます≫

   クラス名をクリックする詳しい保育方針がでます

かるがも(0歳児)

『安心を土台に「いろんな”はじめて”をたのしもう』 ~ことりをまるごと好きになろう~
 ・安心を土台に好きな人・こと・ものを見つけていこう!
 ・いろいろな発見を、ことりでの生活を子どもも大人も楽しんでいこう!
 ・食べることを楽しもう
 ・生活リズムの基礎をつくっていこう
 ・楽しいこと、おもしろいものをたくさん見つけよう

あひる(1歳児)

『安心できる大人や友だちの中で世界を広げていこう』
 ・思いをたっぷり出して自己主張に花を咲かせよう!
 ・安心できる大人と仲間の中で一人一人の子どもたちが思いを出せように
 ・沢山の人に見守られ異年齢・同年齢の仲間たちの中で探索活動をたっぷりしよう!
 ・食べることを楽しもう
 

すずめ(2歳児) 

『心地よいなかまの中で、心のねっこを育てよう』~友達と繋がり世界を拡げよう~
 ・友だちの輪をつなげよう
 ・愛情をいっぱい感じで”自分ってすごい”誇りを大切に!
 ・安心してできる大人・仲間との生活を土台に生活の居場所を過ごしていこう

ひばり(3歳児) 

『すてきなこと、おもしろいことに夢中になって遊ぼう』~イッチョマエを大人も一緒に愉しみましょう~
 ・イッチョマエ!の心とともに
 ・一人ひとりの今を大切に
 ・子どもたちなりの納得を大切に
 ・いろんなことを挑戦しよう!
 ・大人の世界へあこがれが広がるとき、ごっこ遊びの世界も広がる
 ・会話の花が花開くとき

つばめ(4歳児)

『自分の思いを伝え、自分の世界を広げていこう』~だんなことでもいっぱいやろう・あそぼう・つばめっこ~
 ・仲間と共に生活の主人公になろう
 ・仲間と共にしゃべりこもう・考え合おう
 ・仲間と共に遊びこもう
 ・仲間の声をきこう
 ・命に触れよう 生き物との出会い
 ・探求心や好奇心を大切にしよう
 ・つくる・食べる楽しさを味わおう

おおたか(5歳児)

『仲間の中でひとりひとりが自分らしく咲き誇ろう!』~みんなはひとりのためにひとりはみんなのために~
 ・話し合う楽しさを感じ、自分の思いを語ろう!
 ・育ちあえる仲間づくりを通じて、自分もがんばろうとする心を大切に
 ・自分たちの生活を自分たちで創り出す楽しさを
 ・クッキングや野菜の栽培を通じて作る楽しさやおいしさを感じよう
 ・大人同士は大切な子育て仲間… みんなで子どもたちの成長を喜び合おう
 ・異年齢のかかわりを大切に… 小さい子への関わりで頼られる喜びを